イズミズム -日記版-

地域活動家やライターとして活動する泉光太郎の日々を綴る日記ブログです。発信分野は問わず発信します。少しでも僕のブログを通して地域や社会について一緒に考えていけたらなと思います。ぜひお読みください。

【僕の学生生活最後の栄区でのイベントになります。】

開催まで残り1か月を切りましたが、3月15日㈮あーすぷらざにて、横浜市栄区出身で、今や日本全国の神輿を担ぎ回り、「日本のお祭男」としてメディアなどに取り上げられている 宮田宣也ドキュメンタリー映画「MIKOSHI GUY祭の男」の上映会をあーすぷらざで開催します。

sakaenextproject.site

宣也君とは僕が小学生の時から遊んでくれたりと色々と可愛がってくれた地域の優しいお兄ちゃんです。
そして、僕が栄区でまちづくりをしようと思ったきっかけの人でもあるのです。

宣也君と再会したのは2015年7月、毎年恒例の地元の盆踊りでソフトボールクラブで僕が屋台で焼き鳥を売っていたら、「おう!光太郎久しぶり!」と声かけてくれた時でした。

当時僕は東京のNPO団体で熱烈に活動していましたが、地元の周りからは「ボランティアなんかしないで、ちゃんとバイトしなよ(笑)」と言われ、あまり社会的な活動というのは理解されないところと、それをうまく自分が周りに伝えきれていない狭間で苦しんでいたときでした。

そんな時、宣也君は「最近、何してるの?」と僕の話を聞いてくれた時に、おそらく栄区で僕の活動を最初に称賛してくれた人でした。
それで今度から宣也君に何をしているのかを聞いたら、東日本大震災を機に、脱サラして、全国の神輿を直して祭を盛り上げる活動をし、さらには地元小菅ヶ谷にある春日神社の祭を盛り上げているのだという。
さらには春日神社の神輿をドイツやフランスにもっていって、日本の文化の発信をする企画までやっているという話を聞いて、「かつて、小学生のころ遊んでくれた兄ちゃんが、世界で神輿を担ぐお祭男になっていたなんて驚きで、さらにこんな自分の身近に自分の道に熱狂する人たちがいることに気づき、少し勇気をもらいました。

そして、話を進んでいくと、宣也君は「なぁ、光太郎。一緒に栄区盛り上げてみないか?毎年春日神社で神輿を上げるんだけど、若い人手が足りなくて大変なんだけど、なんでもいいから地元の若い衆として知恵を貸してくれよ!」と。

「え、栄区といっても横浜市だし、神奈川県とか人口も2番目だし、そんな若い人いないの?地方とかならまだわかるけど。」

と僕は思った。でもこれはまぎれまない事実だった。

とりあえず栄区について調べてみると、僕は驚いた。
特に驚いたのは、人口減少と高齢化だった。人口減少では20代・30代の人口がグラフを見るとガクンッと減っているのがわかったり、高齢化も横浜市ではワーストだ。とにかく若者が少ない、栄区を出ていってしまう。
こういうのは地方から起きていくから横浜市ではまだそんなに重要な問題ではないだろうというには明らかな僕の誤算だった。実際に身近なところで問題が進行していることを知らず、東京のNPOでボランティアして、社会問題がどうのこうの言っている自分が腹立たしくなった。
一方で迷いもあった。栄区でどうやっていけばいいのか。自分で務まるのかとか、色々ともやもやしたものが、出てきたが、まずは自分のやりたいことを一つずつ潰していこうと考え、手当たり次第自分のやりたいことをした、ボランティア、起業プログラム、大学での研究活動、文筆コンクール、旅、海外経験など。とにかく満足するまでやった。

そして、大学3年生の終わりに内閣府主催の世界青年の船に参加したことで、一つの疑問が生まれた。
「結局、この経験をどこに還元していくのか?」
もちろん、普通なら就活で「○○をしました!」的なことを言ってPRをする。しかし、自分には就職活動でPRできるような程、その経験は自信をもてるものがなかった。でも、普通の人じゃ経験していないようなことを色とりどり持ってはいた。大人たちの目線から言えば、「中途半端な人間」ってやつだ。

でも、大学の後輩や高校生に話をすれば、「うらやましい」、「挑戦する勇気をもらいました!」とか言ってくれる。

これは皮肉なのか、称賛なのか。そんなことばかりぐるぐる考えていた。

そんな時、宣也君の言葉がふと浮かんだ。

栄区を盛り上げてみないか?」

これは当時、クソ中途半端だった自分に「お前がチャレンジするところはここなんじゃないか」というお告げだったなのかもしれない。
確かに地元でこんなに何事にも飛び込んでいくようなアホな人間は僕くらいなのかもしれない。

もし、栄区という町に何の関心もなく面白みにかけている若者たちに伝えれるとしたら、僕のような経験くらいを還元することくらいだ。新しいものをとりあえず取り入れて実験してみる。これは僕の専売特許だと思っている。
例え、うまくいかなかったとしても命を取られるわけではないので、やれるだけやってみようと思い、2017年4月1日、Facebookで独自の地域団体を立ち上げた友人の見様見真似をして「SAKAE NEXT PROJECT(以下SNP)」が設立された。たった一人での船旅の始まりだった。ONE PIECEのルフィ的な感じがした。
最初始めたのは、SNSを使った栄区の地域批評だった。1か月間独自の視点を交えた栄区への問題提起をしていたが、結局フォロワー、いいねは「ゼロ」。失敗に終わった。
そして、イベントにも乗り出してみたが、結局を参加者は一人だけだった。「栄区を良くしたいと思うなのは、今の君じゃ無理だろうな(笑)」ともバッサリ言われた。

なんとかせなねばともがいていたところ、たまたまお手伝いで言った神奈川県の世界青年の船の報告会で、なんと栄区在住の大学生と出会う。
彼が現在SNPの副代表を務めてくれている僕の相方こと 由井 拓帆 (Takuho Yui)である。

彼が仲間に加わったことで、SNPとしての活動が本格的に始まった。たくほの企画力やコミュニケーションのハイスペックさには今でも脱帽しているが、今のSNPがなんかしら形となっているのは彼のおかげである。

1年目のSNPの活動は黒歴史すぎなので、ここには書かないでおくので、呑みの場でも僕やたくほに聞いてください。(99%僕が悪いのですが…(笑))

2年目の活動では、新たな立ち上がった地域メディア事業の開発と4月から始動した若者たちの地域の祭典「ティーンズクリエイション展2018」を中心に活動。
ティーンズクリエイション展はさかえdeつながるアートの岩上 百合子 (Yuriko Iwagami)さん、大塚 宏 (Hiroshi Ootsuka)さんを中心に、栄区の青少年の拠点フレンズ☆SAKAEのMayumi Iwahoriさん、学校地域コーディネーターの和田真弓さんたちが続けてきた、中高生とクリエイターをつないで、中高生の地域で活躍の場を増やすと共に、親世代の人たちも進路などに柔軟に考え直し、将来において多様なキャリアを選択肢を増やしていこうという素敵な文化祭。この活動に僕たちSNPも2017年11月からお手伝いをし、2018年からは新たにティーンズクリエイション組織委員会を再編し、SNPから僕が代表で、たくほが事務局長として活動することになった。

この時、ちょうど就職活動をするようになり、10月に内定もらった後は卒論のラストスパートで、地域活動との両立はかなしんどかった。
ティーンズクリエイションも展示や映像パフォーマンス、講座など同時並行で企画を動かさないといけないし、はじめてのことも多く、代表と言いながらも去年の運営メンバーの方々に頼りっぱなしで、現場に関わってくれている中高生スタッフも退屈させてしまい、何も動けない自分自身も情けなく感じた。一時は何のため誰のための文化祭なのか、栄区でなんでこんな自分ががんばらないといけないのかを考えるようになっていた。ちなみにこの時、事務局長はアジアの彼方に長期出張中だった。
それでも、立ち直ることができたのは就活で第一希望の会社から内定をもらった時だった。そこで自分の強みは「地元が好きだ」ということだった。ここしかなかった。
僕は4月から地元紙の記者として働く。
これあ後からわかったことだが、僕は面接のとき、地元のこと話さなかったみたいだ。そこで出た言葉が「地元出身だからこそ見えるもの書けるものがあるからここで書いて伝えていく仕事」をしたいということが内定に結び付いたらしい。ちなみに僕はまったく覚えてない(笑)

とりあえず、そこで僕は「自分ができること=地元が面白いということを伝えること=栄区にファンをつけていくこと」だと気づいた。ティーンズクリエイションにしても、SNPにしても、何をするにしても軸はそこだと考えた。

そこでティーンズクリエイションでは少しでも区内外問わず栄区のファンなってもらうようなものにしていこうと考え、企画に没頭した。今考えるとギリギリだったかもしれないけど。
11月には開催前に先立ち、メディア出演も多かった。とにかく一度いいから栄区に来てみてほしい!そんな思いをもって取材に臨んでいた。

事務局長も戻り、5日間かけて行われたティーンズクリエイション展2018は無事終了し、展示では去年の2倍の作品数、来場者数も去年を上回ることができた。

(作品展示の様子)

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(映像・パフォーマンスの集合写真)

(ワークショップの様子)

トークセッションの様子)

展示、ワークショップ、映像パフォーマンス、トークセッションなど様々な企画に携わってきた中高生スタッフからは「最初はつまらない会議ばかり(99%泉のせいです(笑))だったけど、このイベントに関わったことで人生が少しだけ前向きになれた気がする」など、彼らの中で何か地元を好きになったり、自分の人生を変えるきっかけにつながる言葉を残してくれた。

ちなみに会期中行われたトークセッションには今回映画に出演する宮田宣也君にも登壇してもらい、祭×若者×地域をテーマに講演とパネルディスカッションをした。
これがきっかけで会期が終わった日に宣也君と呑みに行ったときに、今回のつながったメンバーと一緒に映画の上映会を栄区でやろうという話になり、さっそく企画することになりました。

正直、ティーンズクリエイション展2018で栄区でのイベントからは足を洗おうと考えていましたが、宣也君からこの企画持ち出されたときに、これは僕が栄区でまちづくりをするきっかけを作ってくれた宣也君に対して恩返しをするためにも僕がやるべき企画なのかもしれないと思い、責任者として動くこと決めました。

宣也君が良くは「神輿は一人では上げられない」と言います。
僕はこれはまちづくり・町おこしにも通ずるなと思います。
最初僕も、たった一人でSNPを立ち上げ、活動をしましたが、影響力はゼロでした。どんなに一人で活動しても、誰にも響かなければ山火事の中でハチドリが口の含んだ水で火を消そうとしていることと同じことです。
それが、副代表のたくほが加わり、ティーンズクリエイションでつながったメンバー、そして今回栄区で上映会をするメンバーとつながり、徐々に栄区で新たな町おこしという名の神輿が上がろうとしています。
今回は宣也君をはじめ、映画監督のイノマタ トシ (Toshi Inomata)さん、プロデューサーのMasahito Ishiiさん、さかえegaoプロジェクトの坂本・大平 由子 (Yoshiko Sakamoto)さん、そしてティーンズクリエイションから人生の今大きく自分を変えようと頑張っている坂本祭くんのサポートや栄区内の法人様、公共施設のご協力をいただきながらプロジェクトを運営しています。運営メンバーの皆さん開催日までがんばっていきましょう!

今回の上映会では15時~の回と19時~の回の全二回、各100名までの参加者を受け付けています。このイベントは運営陣だけでなく、参加者のみなさんと共に上映会という神輿をここ栄区で挙げたいと思っています。

長々となりましたが、学生最後の地元イベントである宣也君の映画、きっかけをくれた宣也君、横浜市栄区の方、そして今まで僕のことを陰ながら眼差してくれた方に感謝の意を込めて全身全霊で企画していきたいと思います。

最後になりましたが、先日市会議員の方の投稿で見て、栄区の人口がいよいよ11万人台となりました。10万人を切る地域になると消滅可能性もあるそうです。僕はこのイベントでも、これが終わっても地元にファンをつけるためにこれからも新聞記者としてSNPとして試行錯誤をしていきたいと思います。

まだイベントも栄区も終わったわけではありません!
皆様の温かいお力添え、どうぞよろしくお願い致します。

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あと、現在、映画のチケットを130枚持って手売りもしています。
一枚1000円です!
全体で最低100枚売らないと赤字になるかもしれないので、僕に会ったときは「『アレ』ください!」とかいってもらえると喜びます!

SAKAE NEXT PROJECT  代表
泉 光太郎